元駐在員が「全航空会社対応サイズ」を厳選しました
海外赴任で意外と悩むのが、機内持ち込みできるスーツケース選びです。
「どの航空会社にも使えるサイズは?」
「中国系は厳しいって本当?」
「乗り継ぎ便で別の航空会社になっても大丈夫?」
実際、私自身が中国・ドイツに7年間赴任した経験から言うと、機内持ち込み規定は航空会社ごとに微妙に違い、1社の基準で買うと後で困ることになります。
この記事では、海外赴任で利用する可能性の高い13社の公式規定を比較し、すべての航空会社で使える「安全サイズ」と、その条件を満たすおすすめのスーツケース3選を紹介します。
主要13社の機内持ち込みサイズ比較表
各航空会社のエコノミークラスにおける2026年5月時点の公式規定です。

| 航空会社 | サイズ | 重量 | 個数 |
|---|---|---|---|
| ANA | 55×40×25 cm(3辺合計115cm以内) | 10 kg(合計) | 2個 |
| JAL | 55×40×25 cm(3辺合計115cm以内) | 10 kg(合計) | 2個 |
| ルフトハンザ | 55×40×23 cm | 8 kg | 2個 |
| ユナイテッド | 56×35×23 cm | 規定なし | 2個 |
| デルタ | 56×35×23 cm | 規定なし | 2個 |
| シンガポール航空 | 3辺合計115cm以内 | 7 kg | 2個 |
| キャセイパシフィック | 56×36×23 cm | 7 kg(合計) | 2個 |
| エミレーツ | 3辺合計115cm以内 | 7 kg | 1個 |
| KLM | 55×35×25 cm | 12 kg(合計) | 2個 |
| エールフランス | 55×35×25 cm | 12 kg(合計) | 2個 |
| 中国東方航空 | 55×40×20 cm | 8 kg | 1個(+小型バッグ) |
| 中国国際航空 | 55×40×20 cm | 5 kg | 1個 |
| 中国南方航空 | 55×40×20 cm | 8 kg | 2個 |
※規定は予告なく変更されるため、搭乗前に必ず各社公式サイトで最新情報をご確認ください。
表から見える3つの傾向
① 日系・KLM・エールフランスは比較的緩い
ANA・JALは重量10kg、KLM・エールフランスは12kgまでOK。
ヨーロッパ便でよく使う日系・欧州系は余裕があります。
② 中東・アジア系は重量制限が厳しい
エミレーツ・シンガポール航空・キャセイは7kgまで。
スーツケース本体の重さも考えると、入れられる中身は4〜5kgが現実です。
③ 中国系3社が最大の難関
中国系は奥行が20cmと一段薄く、特に中国国際航空(エアチャイナ)は5kgと他社の半分以下。
海外赴任で中国に行く方は要注意です。
全社対応の「安全サイズ」はこれ
各社の最小値を取ると、以下のスペックがすべての航空会社で確実に持ち込めるサイズです。
しかし、このサイズを満たしたスーツケースを見つけることは困難です。
現実的な目安、用途別サイズを次に紹介します。

| 項目 | 安全ライン |
|---|---|
| サイズ | 55×35×20 cm(3辺合計110cm以内) |
| 重量 | 5 kg以内(本体+中身) |
現実的な目安:用途別おすすめサイズ
重量:5kg以内
本体:2kg以下
重量:7〜8kg以内
本体:3kg以下
重量:10kg以内
本体:3.5kg以下
5kg制限は中身がほぼ入らないレベルなので、現実的には用途で使い分けるのが得策です。
▶ 中国系便を使うなら:55×40×20cm・本体2kg以下
スーツケース本体2kg+中身3kgでギリギリ。薄型・超軽量モデル必須。
▶ 日系・欧州系・米系メインなら:55×35×20〜23cm・本体3kg以下
中身を7〜9kg積んでも全社OK。バランス重視ならこのサイズ。
▶ 日系のみで完結するなら:55×40×25cm・本体3.5kg以下
ANA・JAL専用。容量重視ならこのサイズが最大限活かせます。
海外赴任におすすめの機内持ち込みスーツケース3選
「どの航空会社でもまず大丈夫」を基準に、元駐在員目線で3モデル選びました。
①【全社対応・超軽量重視】サムソナイト C-LITE(Cライト)
- サイズ目安:55×40×20mm (23mmへ拡張可)
- 重さ:約2.1kg〜
- 特徴:航空業界で「軽量の代名詞」と呼ばれるカーボンファイバー素材
赴任者におすすめな理由
本体が約2.1kgしかないため、中国国際航空の5kg制限でも約3kg分の中身が入る唯一の現実解。
サムソナイトは世界中の空港で修理対応してくれるので、赴任先で壊れても安心です。
注意点
価格は6〜7万円台と高め。ただし「壊れて買い替え」のコストを考えると元は取れます。
②【コスパ・耐久性バランス】プロテカ コーリー2
- サイズ目安:55×36×24cm前後
- 重さ:約3kg
- 特徴:日本のエース社製。日本人の体格・空港事情に最適化
赴任者におすすめな理由
日系・欧州系・米系・中東系すべてに適合するサイズ感。
中国系のみ奥行が少し厳しいですが、それ以外はオールマイティに使えます。
日本国内での修理ネットワークが充実しているのも強みで、一時帰国時にメンテ可能。
注意点
重量は中国国際航空ではややシビア。中国便ではこの1台では難しい場合あり。
③【欧米中心の長期赴任に】リモワ エッセンシャル キャビンS
- サイズ目安:55×40×23cm
- 重さ:約3.3kg
- 特徴:ドイツの老舗ブランド。世界中で認知度が高く、修理体制も世界対応
赴任者におすすめな理由
ヨーロッパ・アメリカ・東南アジア赴任なら、このサイズで容量・耐久性ともに満点。
KLM・エールフランス・ルフトハンザの12〜8kg枠を最大限活用できます。
空港のラウンジ職員にも一目置かれる存在感(笑)。
注意点
中国系3社の奥行20cm規定にはNG。中国赴任なら①推奨。
機内持ち込みだけで足りる?預け荷物との使い分け
「すべて機内持ち込みで完結」は、赴任時の引っ越し荷物とは別に考えてください。
✅ ノートPC・スマホ・充電器
✅ 1〜2泊分の着替え
✅ 常備薬・コンタクト
✅ 現金
✅ クレジットカード
✅ 重要書類のコピー
✅ 日本食・調味料
✅ 書籍・参考書
✅ 電化製品の予備
✅ 化粧品・洗面用具
✅ お土産・贈答品
✅ 液体物(100ml超)
機内持ち込みに入れるべきもの
- パスポート・在留カード等の重要書類
- ノートPC・スマホ・充電器
- 1〜2泊分の着替え(ロストバゲージ対策)
- 常備薬・コンタクトレンズ
預け荷物に回すべきもの
- 残りの衣類
- 日本食・調味料(液体物は機内持ち込み制限あり)
- 書籍・電化製品の予備
特に注意:ロストバゲージは現実に起きる
私自身、パリ経由でミュンヘンへ移動した際、乗り継ぎでスーツケースが行方不明になり3日間届きませんでした。
機内持ち込みに「最低限の生存セット」を入れておくのは赴任者の必須リスク管理です。
よくある質問(FAQ)
Q. 規定をオーバーしたらどうなる?
チェックインカウンターか搭乗ゲートで重量・サイズを測定され、オーバーしていれば追加料金で預け荷物に回されます。
中国系では特に厳格にチェックされる傾向。
Q. スーツケースの重さに本体は含まれる?
含まれます。重量制限はスーツケース+中身の合計です。
Q. 機内持ち込みだけで赴任できる?
不可能です。機内持ち込みは「初日〜数日分」の備え、引っ越し荷物(船便・航空便)と分けて考えてください。
Q. ハードケースとソフトケース、どちらが良い?
PCや精密機器を守るならハードケース。軽量性重視ならソフトケース。海外赴任ならハードケース推奨です。
まとめ|「全社対応」を意識したスーツケース選びを
海外赴任先でどの航空会社を使うかは、急な出張・転勤・帰省などで予想外に変わります。
「日系便の基準」だけで選ぶと、いざというとき困るのが赴任者の現実です。
この記事の要点:
- 全社対応の安全サイズは55×35×20cm・5kg以内
- 中国系3社(特にエアチャイナ)が最大の難関
- 用途別に①超軽量モデル、②バランス型、③欧米向けハイエンドから選ぶ
①超軽量モデル
②バランス型
③欧米向けハイエンド
ぜひ、自分の赴任先・利用航空会社を踏まえて、**「最初の投資」**として最適な1台を選んでください。
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