海外赴任前のお金の準備|口座・送金・クレカ完全ガイド【元駐在員が解説】

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海外赴任にあたり必要なお金の準備は?

海外赴任が決まったら、最初に整理したいのが「お金周り」です。
銀行口座、送金、クレジットカード、税金…。
日本にいる時は何となく流れで済んでいたものが、海外に出た途端、仕組みもルールも大きく変わります。

私は上海に単身赴任し、その後ドイツに家族帯同で駐在しましたが、
どちらの国でも「事前に知っていれば防げたお金のトラブル」がいくつかありました。
特に、口座凍結やクレジットカードの利用制限は、多くの駐在員が経験する“あるある”です。

この記事では、海外赴任を控えている方に向けて、
最低限やっておきたいお金の準備を、できるだけわかりやすくまとめました。
口座、送金、クレカの選び方、そして私の失敗談もふまえてお伝えします。

海外赴任では、住まいの選び方次第で
初期費用・家賃・トラブルリスクが大きく変わります。
👉 海外赴任の住まい選び完全ガイド|物件タイプ・注意点・失敗しないコツ で、
契約前に必ず確認すべきポイントを押さえておくと、想定外の出費を防げます。

なお、海外赴任中の税金・社会保険・年金といった制度面は別記事で詳しく整理しています。
👉 海外赴任の税金・社会保険・年金|日本と海外の違い完全ガイド


海外赴任前に「お金周り」を整えるべき理由

海外に出ると、「日本の常識」が通用しない場面が増えます。
特にお金に関する失敗は、生活に直結するだけでなく、会社の手続きにも影響するため注意が必要です。

● 口座凍結のリスク

日本の銀行は、長期間動きがない口座や、郵送物が戻ってきた口座に対して
“安全のために凍結処理”を行うことがあります。
海外滞在中は郵便物が確認できないため、気づいた時にはログインすらできない…というケースも。

● 住民票を抜くと手続きが変わる

海外転出届を出すと、健康保険や税金、マイナンバーなどの扱いが変わります。
銀行によっては「住所変更の手続き」が必要になることも。

● クレジットカードの利用制限

海外のATMや店舗でカードを使うと、不正利用の疑いで止まることがあります。
赴任直後にカードが使えなくなると、住居契約や生活用品の購入に支障が出ます。

海外赴任前に作るべき銀行口座

海外赴任が決まったタイミングで、まず見直したいのが「銀行口座」です。
特に、海外から日本の口座を安全に管理できるか、ここが最も重要なポイントになります。
実際、赴任先で多いトラブルは次の3つです。

  • 海外からログインできない
  • ワンタイムパスワードが受け取れない
  • 郵便物が届かず、口座がロックされる

これらを避けるために、赴任前に準備しておきたい口座を順番に解説します。


① ネット銀行(必須)

海外赴任者には、ネット銀行はほぼ必須と言っていいレベルです。
理由はシンプルで、海外からもストレスなく口座管理ができるからです。

とくに役立つポイントは次の3つです。

✔ 海外送金の手数料が安い

メガバンクの海外送金は 4,000〜8,000円ほどかかることがありますが、
ネット銀行は 2,000〜3,000円と低め。
また、外貨預金のレートも比較的良心的です。

✔ ワンタイムパスワードがアプリで完結

海外ではSMSが届かないことが多いため、
スマホアプリだけでログインできるネット銀行の仕組みは非常にありがたいです。

✔ 海外で口座凍結が起きづらい

ネット銀行は郵送物へ依存しないため、
「郵便が戻って凍結された」というトラブルを避けられます。

おすすめ例

  • 楽天銀行
  • 住信SBIネット銀行

私自身も、中国赴任時には楽天銀行は大活躍でした。


② メガバンク(あると便利)

ネット銀行に加え、できればメガバンクも1つ残しておくと便利です。
理由は、給与振込や会社関係の手続きとの相性が良いからです。

✔ メガバンクが役立つ場面

  • 駐在手当の振込
  • 日本での税金の支払い
  • 帰任後の生活再開
  • 不動産関係(社宅・住宅ローン)のやり取り

三菱UFJ・三井住友・みずほなどは、海外滞在者の手続きにも慣れているため、
口座保有によるトラブルが比較的少ない印象です。


③ 海外赴任者がやりがちなNG例

最後に、私も周りの駐在員も経験した「やりがちな失敗」を紹介します。

❌ 給与振込口座をそのまま放置する

日本の給与振込口座を見直さずに赴任すると、
海外からログインできず残高確認ができなくなることがあります。

❌ 郵送物を実家に転送していない

郵送物が返送される → 「所在不明」と判断 → 口座がロック
という流れが実際に起きます。

❌ ワンタイムパスワードがSMSのみ

海外でSMSが届かずログイン不可能に…というケースはよく聞きます。

口座管理がストップすると、
送金・税金・クレカの引き落としなど生活全体に影響するため、
赴任前に必ずチェックをしておくのがおすすめです。

海外へのお金の送り方|最適ルートを選ぶコツ

海外赴任で必ず必要になるのが「海外へのお金の送金」。
実は、日本→海外の送金は銀行によって手数料やレート差が大きく、
何も考えずメガバンクから送ると、年間で数万円の差が出ることも珍しくありません。

ここでは、海外駐在経験者の視点から、
もっとも使いやすく、損をしにくい送金ルートをまとめました。


① 楽天銀行 or 住信SBIネット銀行(総合的に最強)

海外赴任者の9割が使っていると言ってもいいほどの定番ルートです。
私自身も中国で使い続け、トラブルゼロでした。

✔ メリット

  • 送金手数料が安い(2,500円前後)
  • 為替レートが良い
  • アプリ完結で手続きが早い
  • 海外からでもログインしやすい(SMS不要)

特に「為替コストの安さ」は年間で見ると大きく響きます。
赴任前に1つ作っておく価値が大きいです。


② Wise(安くて速い|海外駐在の定番)

最近、海外赴任者の利用が爆増しているのが Wise
「中継銀行なし」「リアルタイムレート」「透明な手数料」が特徴で、
とにかく 速くて安い のが魅力です。

✔ メリット

  • レートが市場レートに近く、非常に良い
  • 手数料が明確で安い
  • 着金が早い(数分〜数時間)
  • アプリだけで全部完結

✔ こんな人におすすめ

  • 海外の現地口座への送金頻度が多い人
  • コストを最小限にしたい人
  • 大きな金額を動かさない人(Wiseは少額に強い)

※企業からの給与振込口座としては使えないので、通常の銀行口座と組み合わせて使います。


③ メガバンク(信頼性は高いがコスト重め)

信頼性は高いですが、次の理由で「基本はサブ的な立ち位置」です。

✔ デメリット

  • 手数料が高い(4,000〜8,000円)
  • 中継銀行の追加コストが不透明
  • 現地着金まで数日〜1週間かかることも

ただし、会社の規則上メガバンクしか使えない ケースもあるため、
赴任前に総務へ確認しておきましょう。


④ 海外赴任者がやりがちなNG例:手数料の確認不足

次のようなミスが、実際の駐在員に非常に多いです。

❌ 為替レートを見ずに大量送金

レートが悪い日に大きく送ると、数万円単位で損することも。

❌ 銀行の「被仕向送金手数料」を知らない

受け取る側の銀行に手数料を取られるケースがあり、
実際の着金額が減る…という落とし穴があります。

❌ Wiseを「高額送金」に使う

Wiseは少額が得意で、大きな金額(100万円以上)は逆に高くなる場合があります。

国際送金は、使い分けがとても重要です。


🌍 駐在経験者おすすめの最適解

あなたの状況に合わせて結論だけまとめると…

  • 日常送金(生活費) → Wise
  • 給与・大きめのお金 →楽天銀行 or 住信SBIネット銀行
  • 会社系のやり取り → メガバンク

この3つを使い分けるのが、もっともコスパが良く安定しています。

海外赴任前に持つべきクレジットカード|駐在経験者の鉄板3枚

海外生活では、クレジットカードの選び方がとても重要です。
理由はシンプルで、国によって使えるブランドがまったく違う からです。

さらに、

  • カード決済できる場所の多さ
  • 海外旅行保険の強さ
  • 紛失・盗難時のサポート
    など、「海外で困らないかどうか」がカード選びの決め手になります。

ここでは、上海駐在(単身)・ドイツ駐在(家族帯同)を経験した立場から、
持っておくべきカードを本音でお伝えします。


① VISA(海外の基本ツール|絶対必須)

海外でもっとも使えるのが VISA
アジア・欧米ともに利用率が高く、「1枚目はVISAで間違いない」です。

✔ なぜVISAが必須?

  • 使える店舗数が世界最大
  • 現地ATMの対応率が高い
  • エラーが少なく安定

私の場合、

  • 中国(上海):VISAが最も安定
  • ドイツ:困ったときは結局VISA
    という感じで、どの国でも常に頼れる存在でした。

✔ おすすめカード

  • 三井住友カード(NL)
  • 楽天カード(VISA)
  • 三井住友ゴールド(NL)
    (どれも海外利用でも安定・管理しやすい)

② Mastercard(ヨーロッパではVISA並みに必須)

Mastercardは、特にヨーロッパで強いブランド です。
ドイツ駐在のとき、現地のスーパーやオンライン決済で
「Mastercardしか使えない」ことが非常に多かったです。

✔ 持っておく理由

  • 欧州での利用率が非常に高い
  • オンライン決済に強い
  • レートがVISAより良いことも

✔ おすすめカード

  • 楽天カード(Mastercard)
  • 三井住友カード(Mastercard)
  • au PAYカード

ヨーロッパ赴任なら、VISA+Mastercardの2枚持ちが最適 です。


③ Amex(サブカードとして最適|保険が強い)

Amex(アメックス)は、メインカードには向きませんが、
海外赴任者にとって 保険が強い最高のサブカード になります。

✔ Amexが優秀な理由

  • 海外旅行保険の補償が厚い
  • 航空機遅延・手荷物遅延補償が強い
  • カスタマーサポートのレベルが高い
  • 為替手数料が比較的安定

中国ではAmexが使える店が少なかったですが、
ドイツではオンライン系、ホテル、空港などで問題なく使えました。

※ただし、街中のスーパー・飲食店での利用率は低めなので、サブカード扱い がおすすめです。


海外駐在でよくある「カードの失敗パターン」

❌ JCBしか持っていない

アジアでも欧米でも使えない店が多く、生活が成り立ちません。

❌ VISA1枚だけで赴任

盗難・磁気不良・不正利用があれば完全に詰みます。

❌ デビットカードだけで渡航

海外では日本ほど使えず、店側が拒否することも多いです。


🌍 駐在経験者の結論:最適なカード構成

渡航前にこの3枚を揃えれば、どの国でも困りません👇

  • メイン①:VISA(必須)
  • メイン②:Mastercard(欧州で強い)
  • サブ:Amex(保険とサポート)

ブランドの組み合わせを意識して持つことで、
「支払いが通らない」「カードが使えず立ち往生」
というトラブルを避けられます。

海外赴任前に必ず確認したい日本側の金融整理|後で困らないためのチェックリスト

海外赴任のタイミングで多くの人が見落とすのが、
「日本側の金融整理」 です。

赴任後は、日本の銀行や証券会社に電話できなかったり、
SMSが受け取れずログインできなくなることが多く、
「渡航前にやっておけばよかった…」と後悔する駐在員をたくさん見てきました。

ここでは、海外に行く前に必ず整理しておくべき項目をまとめます。

住民税や居住者・非居住者の考え方は、実は多くの人が誤解しがちです。
税金の仕組みを含めて知りたい方は、こちらで整理しています。
👉 海外赴任の税金・社会保険・年金ガイド


① 日本の銀行口座の「不要口座の解約」+「残す口座の整理」

海外からだと、銀行口座の管理が一気に面倒になります。

✔ 海外赴任前にやるべきこと

  • 不要な口座を解約して数を絞る
  • メイン口座を “住信SBI+メガバンク1つ” に統一
  • 口座引き落としの整理(後述)

✔ 解約がおすすめな口座例

  • 引き落としに使っていない地方銀行
  • しばらく使っていないネット銀行
  • 会社同期時代に作ったままの口座

口座が多いと管理が混乱し、
休眠口座化 → 手数料発生 のリスクもあります。


② コツコツ積立をしている場合、証券口座の「海外利用可否」確認

多くの証券会社が、
海外在住中の取引を禁止 しています。

そのため、以下を必ず確認してください👇

✔ 海外から利用できるか(ログイン+取引)

  • SBI証券:ログインOK/海外居住後は取引NG
  • 楽天証券:ログインOK/海外居住後は取引NG
  • マネックス証券:ログインOK/海外居住後は取引NG
  • 海外口座の必要性:国によっては開設が必須

もし海外居住で制限される場合は、
赴任前に積立設定の停止や、売却の計画を立てておくと安全です。


③ クレジットカードの「海外SMS(認証方法)」の事前確認

銀行や証券口座のログインには、
SMS認証が必要なケースが非常に多い です。

海外では日本の電話番号にSMSが届かないケースがあり、
ログインできなくなるトラブルを何度も聞いてきました。

✔ 渡航前に確認すること

  • SMS以外の認証方法(メール・アプリ認証)が使えるか
  • 海外SMSが受信可能なキャリア、プランか
  • 日本のSIMを維持する必要があるか

特に日本の携帯電話は「最低限のプランで維持する」ことがおすすめです。


④ 毎月の固定費を「全部見直す」|渡航前にやると家計が軽くなる

海外赴任が決まったタイミングは、
家計の固定費を見直す絶好のタイミングです。

✔ 見直しポイント

  • サブスクの解約(動画・音楽・習いごと系)
  • 日本の保険の見直し
  • NHK・新聞などの停止
  • 不要なクレジットカードの年会費

✔ 特に注意

海外にいるのに年会費だけ引かれ続けるカードは意外と多いです。
赴任前に1度、カード明細を全部チェックしておきましょう。


⑤ 自動振込・引き落としの「支払い方法」を把握しておく

海外に行くと、日本の口座残高が見れない/入金できない問題が起きます。

✔ 渡航前の整理ポイント

  • 何の支払いがどの口座から引き落とされているか一覧化
  • 可能なものはクレカ払いに変更
  • 水道・電気・ガスの停止日を確定
  • 税金や保険料の支払い方法を確認(会社が立替?個人?)

このステップをやっておくと、
赴任後しばらく日本のことを気にせず生活できます。


🌍 駐在経験者の結論:日本側の整理は「1日で終わらせる」よりも“仕組み化”が重要

海外にいる間、日本の金融トラブルを解決するのはとても難しいです。

そのため、赴任前に必ず
・口座の本数を減らす
・認証方法をSMS以外にする
・固定費を最小化する
・引き落としと支払い経路を整理する

これらを済ませておくと、赴任後の安心感が大きく違います。

まとめ|海外赴任のお金準備は「口座・送金・カード」の3軸で考える

海外赴任のお金まわりは複雑に見えますが、
実は 「3つの軸」 で整理すれば一気にシンプルになります。


① 口座の準備:国内+海外の2本柱を作る

赴任前に必ず

  • 日本側のメイン口座(住信SBI推奨)
  • 現地口座(赴任後に会社サポートで開設)
    の2つを軸にします。

日本側は、

  • ログイン方法
  • SMS認証
  • 使わない口座の解約
    などを事前に整理すると、赴任後のストレスが激減します。

② 送金ルートの最適化:Wise+住信SBIでほぼ解決

海外にお金を送る方法は多いですが、
駐在員が最も使いやすいのはこの2つ。

  • Wise:生活費の少額送金に最適(速い・安い)
  • 楽天、住信SBI:大きな金額や給与連動の送金に安い

メガバンクは、必要な場合のサブとして持つ形で十分です。


③ クレジットカード:VISA+Mastercardが基本、Amexはサブ

海外は国ごとに対応ブランドが違うため、
カードは「ブランドの組み合わせ」で勝負が決まります。

  • VISA:どの国でも必須のメイン
  • Mastercard:特にヨーロッパで強い
  • Amex:保険とサポートが最強のサブ

“ブランド違いの3枚持ち” が最も安定します。

口座・送金・クレジットカードなどの実務準備が終わったら、
次は 税金・社会保険・年金といった制度面の整理が重要です。
👉 海外赴任の税金・社会保険・年金|損しないための完全ガイド


🌍 海外赴任の金融準備は、渡航前にやっておくと安心感が段違い

海外で一度トラブルが起きると、
日本のサポートデスクに電話できなかったり、
SMSが受け取れずログインできないなど、
小さな問題が大きな悩みに発展します。

だからこそ、
赴任前の整理が最大の防御策 になります。

この記事を参考に「口座・送金・カード」の3軸を整えておけば、
赴任後は生活に集中でき、金銭トラブルの不安はぐっと減ります。

あなたの海外赴任がスムーズで、安心してスタートできることを願っています!

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この記事を書いた人

海外駐在経験7年のエンジニアです。
2回の駐在の中で多くの心配を経験し、都度乗り越えてきました。
そのような私の経験も交えながら、みなさんのお役に立てる情報を発信します。

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